理事長所信

一般社団法人八女青年会議所
2021年度理事長所信
第62代理事長 重野 雄紀

【はじめに】
 2020年、新型コロナウイルスは世界中を瞬く間に感染の渦に巻き込み、大多数の感染者を出し経済に打撃を与えました。日本においては、初めての緊急事態宣言の発令、東京五輪の延期など社会に様々な影響を与え、各地でコロナ禍の渦中豪雨災害等も経験しました。市民の生活意識が変化していく中、持続可能な社会の実現へ向けてやるべきことは多くあります。また、様々なことが遷移していく中で私たちは生きていかなければなりません。その中でも私たち青年会議所(以下JC)には地域のため、子供たちの未来のためにできることがあり、JCの掲げる創始の理念「明るい豊かな社会の実現」に向けてその時代に適した運動を行わなければなりません。
よりよい未来をつくる上で大切なことは理想を描き、失敗を恐れず突き進むことだと考えます。地域のリーダーとして行動し、今まで先輩方から受け継いできた土壌に新しい土を重ねることで組織を強固なものとし、その上に立ち先陣を切って行動することで地域の未来は明るく素晴らしいものになります。一人ひとりが高い意識と確たる信念、勇気をもって突き進むことにより新しき未来が生まれるのです。

【地域の未来のために】
 近年、日本各地で今までにないほどの自然災害が発災しています。地球温暖化による気温・降水量・海面水位の上昇により異常気象が起こりやすくなり、日本ではCO2排出量の約40%が主に電気を作り出す過程で発生しています。人々の暮らしは日々進歩を遂げ生活は便利で豊かなものになっている反面、着実に環境汚染は進みます。レジ袋の有料化など環境を守る上で様々な取り組みもされており、環境問題に関心を持つ人も増加傾向にありますが、自分たちが住み暮らす地域の現状を理解し、実際にその地域に合った運動を行っている人は少ないのではないでしょうか。
 JCでは「SDGs」(国連が定めた2030年に向けた持続可能な開発目標)を様々な事業に取り入れています。八女JCも例外ではなく積極的に取り入れることで地域に合った目標を設定し、ゴールに向けて市や町、住み暮らす人々と共に取り組んでいかなければなりません。我々が暮らす八女地域には誇るべき歴史・文化・特産物があります。しかし、1番誇るべきものはそれを生み出した自然ではないでしょうか。豊かな自然に育まれたからこそ、先人たちは集まり、まちを形成し今の八女が存在しています。普段は何気なく見ている山や川、そこに生きている生物を知り、私たちの生活が少なからず生態系に影響を与えていることに気づき、自然と共生していくという意識をもつことこそ八女地域の新しき未来を考えるために必要なことではないでしょうか。地域の自然を守るために自分には何ができるかを考え行動すれば郷土愛が育まれます。八女JCは地域の未来を守るために先頭に立ち突き進みます。

【子供たちの未来のために】
 八女JCはこれまで、次代を担う子供たちへ向けて様々な運動を行っています。子供たちには無数の未来があり、無限の可能性があります。しかし、若年層の自殺率は増加し、育児放棄により小さな子供が犠牲になるといった報道をよく耳にし、心が痛くなります。これは知・徳・体の調和がとれた徳育がなされていないからではないでしょうか。身体の成長と違い、心は目には見えません。子供たちを取り巻く環境は日々変化し、IT化により実際に合わなくてもコミュニケーションが取れる便利な社会になりました。しかし、端末上でつながっていても切断すると孤独感に苛まれることがあるように、便利さの裏側で失われているものもあるはずです。互いに顔を合わせることが心をより育てるのではないでしょうか。
 『健全なる精神は健全なる身体に宿る』という言葉があります。これは子供たちが成長する過程においてとても的を得ていると考えます。共に切磋琢磨することで各々が成長することができ、同じ目標に向かって進むことで友情が生まれ心を育むことができます。もちろん人には向き不向きがあり能力の差が出てくる場合もあります。しかし、能力に差があるからこそお互いが助け合いフォローしあえる関係も構築できるはずです。心身ともに育てば健康で心豊かになり、精神的に満たされ生活する上で人と関わる時の基本的な能力が身につきます。子供たちの成長はその先の未来の子供たちの成長につながります。子供たちの徳育の充実に向けて八女JCは突き進みます。

【リーダーとなるために】
 地域が発展していくためには、皆を引っ張っていくリーダーが必要です。地域の問題を解決するために良い案があってもそれに伴う行動力がなければ机上の空論で終わってしまいます。指導力や統率力を身に付けるため自分を磨き、成長を続けることこそ地域を担う者として必要不可欠ではないでしょうか。また、リーダーシップを発揮すればその人のもとに集い、結束力が高まります。結束力が高まることで一丸となって地域のために尽力できるのです。JC運動は1人ではできません。様々な能力があるメンバーを牽引し、その力が纏まることで地域を引っ張っていく団体となれるのではないでしょうか。
JCでは事業や各種大会で様々な経験を積むことができます。その中でも例会はメンバー全員が一堂に会し、国歌斉唱やセレモニーなどを行い、八女JCが進むべき指針を確認できる非常に重要な会です。そして、話し方や立ち振る舞い、委員会タイムにおいては様々なことを学ぶことができます。私自身、入会し初めて委員会を任され例会を運営したことで考え方や意識の変化ができ、成長させていただきました。自分とは違う感性や考え方を学び自らのものとする事こそJCでの「学び」であり、そしてその学びの中で互いの絆が強くなるのです。リーダーシップをもっている人間には魅力があり、敬われる存在になり、その先には団結が生まれ地域に必要とされる団体になります。各々が自己研鑽に努め、地域を牽引する人財となるために八女JCは突き進みます。

【強い組織作りのために】
 JCは20から40歳まで青年経済人が入会できる団体です。「ひと」と「まち」の未来を考え行動する、そんな志が高い人間が集まり形成しています。全国的に見てみると会員数は減少傾向でありますが、八女JCのメンバー数は近年増加傾向にあります。会員数が多ければ良い運動ができるということではありませんが、会員数を増やすことで可能性と影響力が増え、様々なアイデアが生まれることで事業の効果を最大化することに結びつきます。地域と人の未来を想うことができる多くの人財を多く発掘し、組織を強固なものにしなければ継続的なJC運動はできません。
 強い組織とはどういうものかを考えたとき重要なことが2つあります。1つ目は全員が色違いではあるが、ある目標を決めた際に様々な考えをぶつけ合い、最善の答えを導きだし、いざ動くときは一枚岩となり動くこと。2つ目は40歳までという制限の中で上の世代が卒業しても変わらない信頼を築き上げることです。この強い組織を作り上げることこそ「明るい豊かな社会の実現」へつながると確信します。また、対内だけで纏まっても只の自己満足です。この強固な組織というものを他団体や地域に発信することで、真の強い組織と認められるのではないでしょうか。JCの魅力は何事にも真摯に取り組む姿勢が身につき、その結果大切なものを得ることができることだと考えます。地域から認知され信頼度が上がればJCに入会する価値はあると評価され、新たに同じ志をもつものが集い力を合わせることでより組織が活性化します。新たな仲間を作ることはいままで続けてきた継続事業です。10年後、20年後にも永続的にJCとして運動ができるように、メンバー全員で強い組織作りのために突き進みます。

【結びに】
「明るい豊かな社会の実現」はJAYCEEの目標であり使命です。新しい時代や環境の変化に対応し地域の未来図を描き実現することは並大抵のことではありません。しかし、私たちには様々な解決策を出せる知識、失敗を恐れない勇気、誰にも負けない熱い志があり、未来の先駆けとなることが八女JCの存在意義だと考えます。先駆者となるために各々が自分の中に信念を持ち、研鑽し、集い、力を合わせ勇往邁進していきます。

 失敗を恐れず、決して歩みを止めず、目標に向かって突き進んだ先には誰しもが希望を抱ける新しき未来が待っている。